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レーシック(LASIK)手術前、手術当日、手術後の手順

レーシック手術の前、手術当日、手術後の手順は医師や患者によって異なります。このセクションは医療機器製造業者と医療専門家がまとめた患者向けの情報ですが、医師との話し合いに代わるものではありません。この情報をよく読んで、チェックリスト(現在作成中。しばらくお待ち下さい)を確認し、ご自分の希望を医師としっかり話し合ってください。

■ 手術前

レーシック手術を受ける前に、手術に適しているかどうかを調べる事前検査が必要です。事前検査に関して知っておくべき点は以下のとおりです。

コンタクトレンズをしている方は、事前検査を受ける前にコンタクトレンズの装着を中止し、常時めがねをかけるようにしましょう。レンズの種類によりますが、装着をやめた後も数週間は角膜が変形しています。手術前の一定期間コンタクトレンズの使用を中止し、角膜を自然な形に戻しておかなければ、手術の結果に悪影響があるかもしれません。たとえば、測定値の誤差や不適正な手術計画のために術後の視力回復が不本意な結果に終わることがあります。事前検査は角膜組織をどのくらい削るかを決定するものです。特に酸素透過性ハードコンタクトレンズやハードコンタクトレンズを使用している場合は、最初の検査から1週間以上の間隔をあけて再検査を行い、測定値に変化がないことを確認すべきでしょう。

 ・ソフトコンタクトレンズの場合は最初の検査の2週間前に使用を中止する
 ・トーリック(乱視用)ソフトレンズや酸素透過性ハードコンタクトレンズの場合は3週間前には使用を中止する
 ・ハードコンタクトレンズの場合、4週間前には使用を中止する


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事前検査で医師に伝えるべき事柄

・現在の体調、病歴と眼の状態について
・市販薬を含め現在服用中の薬剤およびアレルギーを起こす可能性のある薬剤について

眼の検査を入念に行なった後、医師から以下の事柄がつげられるでしょう。

 ・あなたが手術に適しているかどうか
 ・手術のリスク、利点、他の選択肢について
 ・レーシック(LASIK)手術前、手術当日、手術後の手順
 ・手術前、手術当日、手術後にあなたがしなければならない事について

この話し合いの際、医師にあなたの疑問に答えてもらいましょう。その後、手術のリスクと利点を検討し、医師から渡された情報や書類を吟味し、さらに分からない点が出てきたら医師に質問するなどして、十分な時間をかけて手術の是非を判断した上でインフォームドコンセント(同意書)にサインしましょう。

医師や家族、友人などからのプレッシャーによって手術を受ける決断をすべきではありません。賛成意見と反対意見の両方を慎重に検討しましょう。

手術の前日に使用してはいけないもの

 ・クリーム
 ・ローション
 ・化粧品
 ・香水

こうした製品やまつ毛のゴミは手術中および術後の感染症の危険を増す恐れがあります。手術前の一定期間、残留物を取り去るため睫毛をしっかりとこすり洗いするよう医師の指示があるかもしれません。

また、手術当日と手術後最初の検査時に通院するための移動手段を手術前に手配しておきましょう。手術当日は安定剤を処方されることがあり、運転技能に悪影響が出たり、視界がぼやけることがあります。運転をしない方でも手術後は必ず誰かに付き添ってもらってください。

■手術

手術時間は30分もかかりません。手術はレーザーシステムを備えた検査室でリクライニングチェアに横になって行ないます。レーザーシステムには顕微鏡とコンピューター画面が付いた大きな機器が備え付けられています。

麻酔の目薬を点眼し、眼の周囲を消毒した後、開瞼器という器具で瞼を開いた状態にします。眼の上にリングを置き、角膜に非常に高圧の吸引をかけます、吸引リングがのせられている間、視界が薄暗くなります。また吸引中は圧力を感じ、いくぶん不快感があります。次に、マイクロケラトームと呼ばれる切開用の機器が吸引リングに取り付けられ、その刃で角膜からフラップ(蓋)が切り取られます。

マイクロケラトームと吸引リングはその時点で取り外されます。その後、手術が終わるまでは見えてはいますが視力が不安定でぼんやりとした状態が続きます。医師はフラップをめくり、角膜とつながった端を支点にしてフラップを折り返し、露出した組織を乾燥させます。

レーザーが眼の上にセットされ、光を見つめるよう指示されます。この光は角膜の組織を切除するためのレーザーではありません。レーザーの照射中に一点を見つめる補助となる光です。(注意:もし60秒以上、固定された点を見つめることができないようであれば、レーシック手術に適さない可能性があります。

眼が正しい位置にあるのを確認して、レーザー照射が開始されます。この時、今までなかった音や匂いを感じるかもしれません。レーザーの波動がカチカチという音を出すのです。また、レーザーが角膜組織を切除する際に髪の毛が焦げるような臭いがしたと言う人もいます。眼に照射されるレーザーの量はコンピューターで制御されています。手術開始に先立ち、事前検査で得られた測定値を基に一定量の角膜組織を蒸散させるよう医師がコンピューターに入力します。入力された量の角膜組織がレーザーの波動エネルギーによって蒸散されると、フラップが元の位置に戻されます。

フラップの縫合は行なわれないため、処置の最後に眼を保護する眼帯がかけられます。睡眠中に眼をこすったり、眼に圧力がかかるのを防ぐためにも、フラップが治癒するまでの間、誤って眼に衝撃が加わったり、眼を突かれたりしないためにも眼帯の装着は大切です。


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■ 手術後

手術直後は目がひりひりした感じやかゆみ、異物感があるかもしれません。不快感や、場合によっては軽度の痛みを伴うために、医師から鎮痛剤を処方されることもあるでしょう。両眼から涙があふれ出たり、涙目になったりすることもあります。視界はかすんだり、ぼやけたりします。眼をこすりたくなるでしょうが、我慢してください。眼をこするとフラップが外れ、さらに治療が必要になります。また、光への感受性が増し、グレア(光がまぶしく感じられる)、スターバースト(光が光源のまわりに放射状に滲む)、ハロ(光の周りに光の輪が見える)などの症状が出たり、白目が赤く充血したりすることがあります。こうした症状は術後数日で解消します。症状が緩和するまでの2,3日は前もって仕事を休みにしておきましょう。強い痛みを感じたり、視力やその他の点で症状の悪化があった場合は、次の来院日まで待たずに直ちに医師に診てもらいましょう。

手術後24時間から48時間の間に診察を受け、その後最低6ヶ月間は定期検診を受けましょう。術後最初の検診で眼帯が外され、視力検査と眼の診察が行なわれます。感染症や炎症を防ぐため点眼薬が処方されることもあります。眼を潤すため人工涙液を勧められることもあるでしょう。よく見えないからと言って、手術した眼にコンタクトレンズを使用してはいけません。


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運動量や体調、医師の指示にもよりますが、身体接触のないスポーツであっても手術後1日から3日は控えた方がいいでしょう。

感染症を防ぐため術後2週間あるいは医師の許可がおりるまでは、眼の周りにローションやクリームなどの化粧品を使用するのは控えましょう。手術の後も一定期間はまつ毛をこすり洗いするよう医師の指示があるかもしれません。また、水泳、風呂につかる、ジャグジーなどは1,2ヶ月は控えましょう。

ボクシング、サッカー、空手など身体接触を伴う激しいスポーツは少なくとも術後4週間はしてはいけません。眼に物が入ったり、ぶつかったり、衝撃を受けたりしないように眼を守ることが重要です。

手術後数ヶ月間、視力は不安定な状態にあります。

 ・手術してから視力が安定するまでに3-6ヶ月ほどかかる場合があります
 ・視力が安定するまでは、グレア、ハロ、夜間の運転が困難になる、などの症状が持続することもあります。矯正や視力増強がさらに必要な場合でも、3ヶ月以上の間隔をあけた2回の検査で眼の測定値が一致するまでは再手術を行なうべきではありません
 ・再手術をすれば遠くを見る視力は改善するかもしれませんが、グレアやハロなどの視覚症状が改善する可能性は低いということを考慮に入れる必要があります。
 ・レーザー製造業者から提示されたデータでは、視力増強手術の安全性や有効性に関して結論を引き出すことはできないというのがFDAの見解です。この点にも十分注意してください。

手術後いかなる時点であっても、いつもと違う症状や症状の悪化があった場合は、直ちに眼科医に連絡してください。こうした症状は早期に治療しておかなければ失明につながるような重大な問題の徴候である場合があります。


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以上、LASIKの基礎情報をお知らせしました。手術を受ける前には、必ず各クリニックの医師と会い、自分の疑問に適切に回答してくれる病院を探してください。

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